2009年6月5日金曜日

精進煮-zen style vegetable stew

人の料理の仕方や得意料理をみてみると性格とリンクしているのがわかっておもしろいものです。
正直に申し上げると、私は煮物が一番得意です。
これも正直に申し上げると我がひととなりを本当によく現していると思います。

しつこくて、とろい。どうでもいいことが病的に気になる。いろいろ先のことを無駄と知りつつ考える。

今日は大根と昆布と油揚げを煮ました。
大根の下煮のためのとぎ汁をとるために米を洗い、下煮をし、間に昆布を水につけておき茹大根と南関揚と調味料をいれてとろとろと煮る。ミリ単位で調味料をたしていく。炊くこと1時間。ここで味見をしてばっちりにしてはいけないんですよ。一度冷める段階でぐぐぐっと味がはいってしまうのでね。
ここの引き算が成功したかどうかわかるのはさらに数時間たってからだったりするんです。

ね、しつっこいでしょ。この大根のように味を入れのるに時間がかかる野菜をためつすがめつしながら仕上げていくのがなにより好きです。

こういうのて主食にはならないですよね。その副菜に時間をかけてよくできただのいまひとつだの思っている自分が一番私らしいと思います。完全自己満足の世界。
ところで、精進料理といえば脱サラして1年通った専門学校の研修で禅寺座禅研修なんてすごいのがあったんですね。そこでは3食精進料理でこれはこれで楽しかった。蒲焼の味つけした「うなぎもどき」なんて初めての味でした。
そこの禅僧がベジタリアンとは思えない巨漢で、ばしばし警策棒で100人をたたきあげるとこっちの座がみだれるほど後ろでふーふーいっていました。汗だくで。
その時点でも疑いもなく、禅僧の食生活をきいて勉強しなきゃ、なんて真面目に思っていた私なのですが、なんと休憩時間に警策棒をもてあそびながら私の他のクラスメイトに
「俺(この時点でなんか違う物言い)はグルメだからさ、ステーキひとつ食べるのだって店をえらんでだね。。」なんてグルメトークを繰り広げていて私がっかりしちゃいました。肉、好きなんだって。俗だよ、俗。。

悲しいかな禅とか精進料理とかきいて思い出すのはいつもそのときのあほくさい思い出なのです。
肉食が「家を建てるなら(夢ね、夢)zen(禅)スタイルがいいなー、たとえばあんなの」て指差すのは私にいわせりゃどえらくはいからなものなんですね。禅とシンプルを混同している人って結構いる?
シンプルラインでモノトーンとくりゃなんでも禅。詳しくないんでわからないんですが、私のイメージでは禅スタイルって自然の様子を家でも再現しちゃう-例えば砂に線ひいて模様つけてあの石は山をイメージしてとかそういうやつ。どうなんですかね。

ま、よーわからんわ。でもこの煮物は確実に精進煮ですよ。昆布と油揚げだけでおどろくほど複雑な旨みがでます。独り言で「こりゃありがたい」といい満足。
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2 件のコメント:

junjun さんのコメント...

あー、私の大根煮と全然違う。恥ずかしながら私はたいてい下煮もせず、調味料も適当にばばっと入れてただ煮ます。やはり料理って性格出ますね。。。ちなみに私は昆布だけであっさり煮たのが好きで、うたこはイカ大根が大好きです。

koinusyokudo さんのコメント...

ついつい昆布かつおの出汁で煮たくなりますが、精進にすると、こう、なんというか、すっきりしたものができますよね。
基本的に動物性蛋白はいれないと文句がでるのが我家の悲しいところなのですが、
たまにこう野菜のみで料理すると、また新鮮な味が。
うたこちゃんはやっぱりイカ、海老のブームは続いているんですね。私もイカ大根大好きです。